調剤薬局最大手のアインHD、仙台の調剤薬局を買収

調剤薬局最大手のアインHDは株式会社葵調剤（本社：宮城県仙台市）の全株式を取得し、子会社化することを発表した。買収金額は約52億円。

アインHDは北海道札幌市に本社を置く調剤薬局の最大手企業である。メディオ薬局（静岡県）の株式を平成27年に取得し子会社化する等、新規出店に加えてM＆Aを利用した店舗網の拡大を実施している。

調剤薬局業界は、大手の占有率が低い（大手10社の占有率が10%程度）断片的な市場であり、小規模事業者が多数存在するのが特徴であった。

しかし、近年では薬学部の6年制への移行による薬剤師・後継者不足や調剤報酬改定による収益性の低下により小規模事業者の負担が大きくなってきている。

一方、大手調剤薬局も調剤報酬の低下による収益性の低下をスケールメリットで補い成長性を確保したい考えから、2016年現在積極的なM＆Aを推進している。

上記のように大手の占有率が低く、M＆Aに積極的な2016年現在では、小規模薬局事業は売り手市場になっており、今後大手調剤薬局のシェアが高まるにつれてM＆Aも下火になっていくと考えられる。

葵調剤はグループ全体で調剤薬局 115 店舗を全国展開しており、本件の買収によりアインHDの調剤薬局店舗数は 1,000 店舗を超えることになる。